更年期障害
更年期障害
更年期障害の原因は?
更年期というと女性ホルモンの劣化が問題になりますが、
更年期障害と言われる病態は、実は副腎失調と似たような症状なのです。
副腎は五行における肝心脾肺腎の全てに通じる、命を守るための砦です。
50歳前後になるとエストロゲンは減少してきます。エストロゲンは精神的な安定感をもたらすホルモンなので、
減少することにより、それまではさほど大したことでないと思う出来事も非常に不安になったりします。
一方、ストレスが入るとストレスホルモン(コルチゾール)を分泌してくれる「副腎」という臓器があります。
コルチゾールは血液中のブドウ糖の配給を増加させ(糖新生)、
寒さ・空腹・感染・炎症などのストレスに体が晒されていても、心臓・脳・内臓の機能を維持することを可能にするホルモンです。
特に、抗炎症作用、免疫抑制作用、代謝系のストレスなどに対する抵抗力が高まります。
これはエストロゲンと同じような働きとも言えます。
エストロゲンが減る時期には打って変わって副腎がストレスに対抗することになります。
丁度、年齢として50前後は親の介護や家族の様々なトラブルが起こる時期でもあり副腎が働いてくれるのはありがたい事ですね。
しかし、あまりにストレスが多すぎると、副腎を酷使することになり、
コルチゾールの分泌が不足してストレスに対抗できなくなり、低血糖や抵抗力低下などが身体に現れてきます。
血糖値が上がらなくなるため低血糖となり情緒も筋力も不安定になります(副腎皮質機能低下症)。
まさにこれは更年期の症状とよく似ています。
更年期に出やすい、
- ホットフラッシュ
- 骨粗鬆症
- イライラ
- めまい
- 不眠
- 鬱
- 免疫力低下
- 身体の痒み
- 乾燥
上記の様な症状が出ます。
エストロゲンの減少にプラスして、副腎の機能低下も表現されていないかを、きちんと見極めなくてはなりません。
どうすれば、更年期を乗り越えられるか?
エストロゲンが減ってくる頃に、漢方薬や必要なサプリメント、運動、食事の見直しなどをして
特に身体に対してストレス回避をして副腎を過度に働かせないことです。
女性ホルモンが減ってきていても副腎がちゃんと働いてくれるため、副腎が元気であれば更年期症状をあまり感じずに生活できます。
肝心脾肺腎を全て守る漢方処方を是非ご利用くださいませ。
心も強くなる呼吸法、薬膳などもお伝えいたします。
骨の劣化、気逆によるホットフラッシュと冷え、代謝が落ちることで起きる便秘や疲れ、
コルチゾール過多による不眠など、これらは副腎機能に支えられていさえすれば、漢方薬や必要な栄養素を補いカバーできます。
辛い症状は50代以上限定?
ちなみにコレステロールを材料に卵巣でエストロゲン、副腎でコルチゾールがつくられます。
かなりのストレスが入った場合には、大量のコルチゾールが副腎で作られるため
卵巣でのエストロゲンの生産量は減ります。
若い方で更年期のような症状が出ている方、生理が止まっている方、赤ちゃんがなかなかできない方などは、
コレステロールをきちんと作るように肝臓を丈夫にすることです。
肝臓はリズミカルな生活、正しい食事内容、質の良い睡眠により作られます。