自律神経失調証
自律神経失調症を東洋医学では心(しん)の機能不調の病態として捉えます。
心(しん)とは、東洋医学の五臓(肝心脾肺腎)の中で生体機能全体を高い次元から統括している司令塔と言えます。
自然界で例えるならば太陽のような生物にとってのエネルギーの源、というイメージですね。
さて、この太陽のような働きをする心(しん)は、この地球から太陽がなくなれば生命活動が出来なくなるのと同じで
心の働きが小さくなると、人の営みを止めてしまうことになります。
心は、太陽のように高い次元から人を統括している立場にいます。
五臓論から言うと
下から腎→脾→肝→肺→心の連携を取り
心は最高峰の立場です。
途中に肝の働きが調整をかける為、
腎→脾の具合が整えられないと
肝の働きは心に伝えられずに失調を起こします。
わかりやすく言うと
人の身体の中の「脳」と「心臓」の機能が「心」の機能とご理解ください。
ですから具体的には、心は精神活動の源であり、血液循環機能の元となります。
血液循環と精神活動は心気・心陽・心血・心陰の4つの働きで支えられます。
心気と心陽は心の機能の血液循環に関わる働きを指します。
心血と心陰は心の精神活動の安定に関わる働きを指します。
陽(熱量や動き)が過ぎてしまわないように、陰の鎮静という考え方を持ちます。
自律神経失調症はこのように
血液循環と精神活動が、心気・心陽・心血・心陰のバランスを崩してしまうと
五臓すべてに影響を与えて全身的に具合が悪くなった状態を言います。
一人一人具合の悪さは違いますが、
心気・心陽のアンバランスは思考力や判断力、感情のコントロール、不安感。
心血・心陰のアンバランスは立ち眩み、めまい、パニックなどの訴えが多い。
その他、不眠・手足の異常な冷え・筋肉の衰えなどもみられます。
脳の疲れやマイナス思考を切り替えていくカウンセリングも必要です。
今、五臓のどこの働きが傾いているのかを確認し、適格な漢方処方で全身を整えてみましょう。
その後、瘀血や貧血の対応や神経ビタミン、副腎強化サプリメントなどで益々機能をアップさせましょう。