不眠・ストレス (副腎疾患)
腎臓の真上に2センチくらいの大きさ、重さが5グラム。
とても小さな臓器です。
右は三角形、左は半月のような形。
副腎皮質と副腎髄質から成り立ちます。
副腎は極端に言えば生命の危機から身を守るための「副腎皮質ホルモン(コルチゾール)」を分泌しています。
他にも、アドレナリンや性ホルモン(アルドステロン)を分泌しており、
東洋医学的に考えると、命の危機管理をする機能と捉えます。
つまり腎の機能の範疇です。
現代は物理的にも精神的にも非常にストレスフルです。
ストレスがかかると副腎からは「コルチゾール」というホルモン物質が高濃度で分泌されます。
そのおかげで人は心身共に守られるわけですが、
ストレスにもいろいろあり、
絶え間なく続く大きなストレスが続くと
「副腎疲弊」が起こります。
この病態を副腎疲労症候群と呼ぶこともあります。
副腎失調に陥ると
①鬱病や適応障害と間違われる
②朝が全く起きることが出来ない
③アレルギー性疾患がひどくなる
④十円はげなどの頭皮のトラブル
⑤月経前症候群がひどくなる
⑥疲れがかなりひどく我慢ができないほどしんどい
⑦血圧異常
⑧血糖値異常
⑨光が眩しくて外を歩けない
⑩物音に異常に敏感になる
⑪カフェインが異常に欲しくなる
⑫のどの詰まり感がひどい
⑬お菓子、パンばかりを欲しくなる
⑭不眠がひどい
などの症状が顕著に出るようです。
不眠に関してお話しておきますと、コルチゾールの分泌は午前8時くらいがピークです。
夕方3時くらいから下がり始めそして午後11時あたりで最低値となります。
この最低値のあたりで成長ホルモンが入れ替わって上がっていきます。
成長ホルモンは11時から翌朝2時くらいまで高値となり身体の修復や成長を助ける働きをしてくれます。
コルチゾールと成長ホルモンの入れ替わりが無いと眠れません。
ひどいストレスが続くことで、ハイレベルにコルチゾールが出続けるため、
副腎疲弊が来てしまいついには夜も眠れなくなります。
コルチゾールがレベルダウンすべき時間帯を妨げ副腎に休息を与えない生活はどうしても避けたいものです。
人は誰もが自然治癒力を持っています。
ストレスを極力無くし、甘いものを食べず正しい食事をし、
適度な運動をしていれば、そのうちコルチゾールリズムが整ってきます。
しかし、「自分が今かなり副腎が参っている」ということを感じない限り
意識的な対応はできませんから、どうぞ、①~⑭の症状に当てはまる方、ご注意くださいね。
まずはカウンセリングによって、あなたの体はいま何を必要としているのかを探すお手伝いをいたします。