副鼻腔炎(蓄膿症)
副鼻腔炎(蓄膿症)
副鼻腔炎(蓄膿症)について
私の父は耳鼻科の医者ですが、まだ父が現役の頃、副鼻腔炎になる患者さんは、大体においてやる気がありよく動く人、色白の人には少ない、と言っていたことを思い出します。
父は西洋医学の医者としてたくさんの患者さんを診てそれぞれの病気に対して「その傾向」という捉え方をしていました。
これが実は「証を診る」ということです。
副鼻腔炎は好中球という白血球の貪食細胞と言われる細胞が炎症を起こした時副鼻腔に溜まる病気です。
白血球は
- リンパ球
- 単球
- 好中球
- 好酸球
- 好塩基球
と分画されます。
5つの細胞にはそれぞれ役割があります。
リンパ球以外の細胞は顆粒球と言われ、ウイルスや雑菌が入ってきた際にまず貪食する役割をします。食べて排除するということです。
その後、それでも残っている体に不要なものへ闘いを挑んでいくのがリンパ球です。
副鼻腔炎(蓄膿症)とは
副鼻腔炎は鼻腔や咽喉からのばい菌が入り起きる炎症で、鼻は特に脳に近い場所にあるため、この貪食細胞が非常に活発に働きます。
好中球は皆さんが怪我した際や風邪を引いた際に青い膿を見たことがあると思いますが、あれは好中球が働いた後の残骸です。
傾向
初めに傾向として頑張り屋さん、色白には少ないという話しをしましたが、実は、この顆粒球のレセプターはアドレナリンのレセプターと同じです。
ですから、いつもアドレナリン全開で生きている人は、顆粒球が多いわけです。
顆粒球が多い=アドレナリンが多いということになると、自律神経の緊張感(ストレスともいえる)が顆粒球疾患である副鼻腔炎を呼び込んでいるとも言えます。
顆粒球疾患について
顆粒球疾患には副鼻腔炎の他に、ニキビ、膀胱炎、盲腸もあります。
入試前夜に盲腸になる人が多いというのも、アドレナリン過多で顆粒球が増えたことに依ります。ニキビはホルモンの関係、甲状腺の関係もあるとはいえ、好中球の関わる顆粒球疾患です。
アドレナリンが出すぎるような生活の見直しをして、自律神経のバランスを取りましょう。
漢方薬では、清熱と解毒の処方で対応します。急性期には病院での抗生物質を使っていただきます。その後の抗炎症と体質改善に、清熱解毒の漢方をお使いになることで、リンパ球と顆粒球のバランスがいつの間にか取れるようになります。
副鼻腔炎(蓄膿症)における漢方薬
漢方薬では、清熱と解毒の処方で対応します。急性期には病院での抗生物質を使っていただきます。
その後の抗炎症と体質改善に、清熱解毒の漢方をお使いになることで、リンパ球と顆粒球のバランスがいつの間にか取れるようになります。