高脂血症
肝臓疾患における高脂血症
高脂血症について
コレステロール値、善玉コレステロールLDL 悪玉コレステロールHDL、中性脂肪などの数字に一喜一憂している方がなんと多いのか。
気にすべきはLDLとHDLの比率であり、HDLが50以下であること、中性脂肪が100を超えないことです。
コレステロールの働き
皆さん、コレステロールがどんなに体の為に必要であるかご存じですか?
これをちゃんと知っていると、不摂生で数値が高くなったとしてもコレステロールを下げる薬、なんてものに飛びついたりはしないはずです。
コレステロールは、
- 胆汁を作る
- 細胞膜の材料になる
- 性ホルモンやストレスホルモンを作る材料になる
- 脳のインパルスのカバーリングをする
- ビタミンDを合成する
という5つの大切な働きをします。ヒトが元気に生きていくための材料とも言えます。
コレステロールは150を下回るとむしろ生体の大切なものを作る材料が不足したことになります。
ただし、勿論、血液に脂質や過酸化脂質が溜まって、血管もアテローム血栓などが出来るような生活習慣の方が3,4か月養生しながら服薬なさることは仕方ありません。
心臓病や脳血管障害などになるリスクは高いので、4か月の治療は必要です。
高脂血症の基本的な発症のメカニズム
もともと高脂血症の基本的な発症のメカニズムは、細胞膜の脂質膜のバランスの悪さがきっかけになっています。
オメガ3とオメガ6の脂質のバランスの悪さを、もとに戻すことが大切です。
Ω3は魚に多く含まれます。Ω6はほとんどの食材に含まれるものですが、牛乳には非常に多く含まれており、牛乳1本に対して魚を10匹ほど食べなくてはならない比率になり、高脂血症の方また炎症気味の方には、牛乳・こめ油・紅花油・ひまわり油などはお勧めいたしません。
高脂血症における漢方薬
流れの悪い、血液をサラサラと流れるようにする漢方薬が駆瘀血剤です。
駆瘀血剤と清熱剤などを組み合わせた処方を証に合わせてさせていただきます。
また、Ω3優位のバランスを取るΩコンプレックス、脂質代謝に関係するビタミンB群、脂質の分解を促進する薬膳酵素、一酸化窒素を作る能力を上げ血管を広げるL-アミノ酸など、ファスティングをしながら服薬していただくと、内臓も活発に動くようになり代謝が上がってきます。
薬で安直に数字を治めるのではなく、身体の巡りをよくすることを大切にする考え方で、健康を維持していただきたいものです。